ベーシック・インカム反対論に反論3 日本は破綻するのか
ベーシック・インカム反対論に反論するシリーズ3回目です。
反論を考えながら自分も勉強になっております。
そうです。趣味は勉学でございます。
…嘘です。
ベーシック・インカム、意外と奥が深いですね。
考えだすと、関連する事がどんどん広がっていって正直混乱して来ました…
さて、今回のターゲットはコチラのビデオ
ビデオ長いので概要をまとめると…
始終話題にしていたのは概ねこの二点
・財源の問題
・仕事が淘汰され社会が回らなくなるんじゃないか問題
他、扱いは少なかったけど面白そうなので押さえておきたい点
・スティグマ(マイナスの刻印)は無くならない
・現物支給の方が良い
・「給料が安いのは仕方がない」問題
・社会参加で人間は鍛えられる
このビデオの話だけで長くなりそうなので何回かに分けて進めます。
今回は財源の問題に絞ります。
財源の問題
ではまず財源の問題
ひろゆきが「足りない」と言って出していた数字は「予算」である「社会保障費」を元に言っているようです。
これだと国民一人あたり2万くらいにしかならないと。
一方、ベーシック・インカムシリーズ1回目で取り上げた山崎元さんの「月5万」の根拠はこちら「社会保障給付費」と思われます。
ここから医療を抜いた額ですね。
正直私も今回調べるまで、この「社会保障費」と「社会保障給付費」の違いを知りませんでした。
調べて理解した知識でザックリ言うと…
「社会保障給付費」は実際支払った額で、その財源の内訳は「社会保障費」も含みますが、年金や健康保険、失業保険等の収入も含むとの事です。
逆に言うと、それらは「税収」に含まないんですね。
初めて知った…
後はその辺の組織が運用した運用益なんかも入っているようです。
ここで2つ疑問がわいて来ました。
①そもそも、ひろゆきが根拠にした一般会計予算も4割くらいが借金。
ベーシック・インカム以前に現状既に色々足りてないのでは?
②それを無視したとしても、「社会保障給付費」は高齢化でどんどん増えているとの事。
一方、「社会保険料収入」は減っていくでしょう。
少子化もあるし、現役が減るので。
つまり、何れにせよベーシック・インカム以前に借金問題は大丈夫なの?と。
こうしてベーシック・インカムから脱線して国の借金の話にどんどんハマって行ってしまったのですが…
…正直、分かりません。
大丈夫なのかどうか…
庶民感覚で単純に考えれば「借金増えるのはマズいだろう」と思うのですが、「破綻しない論」も沢山あります。
一番わかり易かったのは麻生さんのコレ。
「父ちゃんと母ちゃんが家庭内で金の貸し借りしてるようなもんだ」と。
もうちょっと理屈っぽい新し目の記事ではコレとか。
それなりに説得力がある。
一方、その記事に対する反論がコチラ。
ナルホド。
これもそれなりに説得力がある。
と言うか、この記事の定義する「破綻」なら既にはじまっているとも言える…
結局、「破綻する論」も「破綻しない論」も沢山出てくるし、「そもそも借金は別に悪いことじゃない論」とか「むしろ変に借金返そうとすると不況になる論」とか…
それぞれ単独で見るとそれなりに説得力あるんですよね。
だから、ここではそのどちらにも立たず、両方のパターンでベーシック・インカムが出来るか考えてみます。
①全然大丈夫パターン
コッチは簡単です。
要するに心配せず現状の延長で考えれば良いから、山崎元さんの計算でOKと。
②ヤバイ。破綻するパターン
ベーシック・インカムやらなくても増税が必要ですね。
じゃあ、どこから取るのか?
前回の記事で触れたように、昨今「金持ちが、法人が逃げる」「グローバルな競争に勝てない」とか何とか言って取れる先がどんどん狭くなっている。
皆嫌がる増税。
誰に負担させようかと言うババ抜きみたいですね。
政治力の強い人達は消費税を上げたがっているようです。
ただ、消費税増税されると貧乏人はたまったもんじゃないですね。
でも、貧乏人でも受け入れられる場合があります。
それこそベーシック・インカムです。
毎月支給があるなら多少消費税が高くとも多くの人は受け入れられると思うのです。
つまり消費税を上げる引き換えにベーシック・インカムをする訳です。
消費税をガツンと上げて一気に財政再建をするチャンスと言うか、突破口になりうると思うのです。