すべての働きたくない人へ

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これで良いのか?貧困ビジネス

ベーシック・インカム反対論に反論3 ④ 後編

 前編はコチラ

例の保育園炎上の結末 それってベーシック・インカムみたいなもんじゃね? - すべての働きたくない人へ

 

②低額の宿泊所

そういうものが、既にあるにはあるんですよね。

business.nikkeibp.co.jp

 

2010年の調査で、全国に488施設あり、約1万5000人が入所している

だそうです。

 

これが最近、ちょっと注目されたのは「ユニティー出発」と言う施設の経営者が脱税で捕まった時ですかね。

恐らく、その後にワッと情報が出てきてるんじゃないかと。

それが2014年のようなので、やっぱり、この辺の問題を知った上で萱野稔人が同じ意見かは分かりませんが…

 

www.sankei.com

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脱税は別問題として、貧困層を相手にした商売、それ自体は私は別に悪いことじゃないと思います。

飯が粗末だろうと、部屋が粗末だろうと、それが値段と吊り合っていて、そのサービスを受ける側に利益があり納得しているなら良いじゃないかと思うのです。

 

これが問題だったのは

・金を自由に使わせない。ギリギリまでピンはねしてた。

・「追い出すぞ」等と脅してコントロール。

・「仕事禁止」等のルール

要するに抜け出せないように囲い込んでいた。

 

でも肝心なのはユニティー出発の経営者が捕まったのは、あくまで脱税したからであって、提供サービスが劣悪だったから捕まったんじゃないと言う事。

 

そりゃ、善意からでなく、「商売」としてやってるなら入所者には永遠に生活保護を受けていて貰った方が確実。

それを囲い込むのは合理的な判断ですよね。
システム的には社会復帰させるようなモチベーションは無い。

 

真面目に善意から同じような施設をやっている所もあるんでしょうけど、システム的に「ユニティー出発」化するのを防ぐ手立てはあるんでしょうか?

 

こうなってしまうのは、生活保護のシステムの問題でもあると思うのですが、要するに今のシステムのまま、こういった施設をただ増やしても、何がが改善するように思えないのです。

はたして貧困対策になっているのか?

ズルい経営者が得してるだけじゃないのか?(しかも出どころは税金)

これが国民の豊かさに繋がるのか?

 

それでも「ホームレスに寝床と飯を与えて生活レベルを一段上げた」と言う意味では全くムダでは無いのでしょうし、雇用も発生はしている訳ですが、「これで良いのか?」と言う言葉がどうしても湧き上がってきてしまう。

 

これが無条件のベーシック・インカムなら、貰う方はネットカフェに泊まっても良いし、田舎の方の激安物件をローンで買うとか、自由がある。

そもそも全員貰うので、生活保護と異なり貰ってる人が特別視される事も無い。

そうすると、この「無料低額宿泊所」もそう言った施設、サービスと競争になる。

そうすると、今までのような無茶も出来なくなるのではないかと思うのです。

 

 

実現性の問題

萱野稔人が言いたいのは、公共事業とか公共サービスを充実させていく「大きな政府」が良い的な事ではないかと思います。

 

でも、現状日本はそう言った社会からかなり遠いのではないでしょうか。

公共事業は大好きなイメージですけど。

 

政治で力を持つ人達…

と言うか今は「経済力=政治力」な面が非常に強いと思うのですが、ともかくそのような人達は「小さな政府」志向が強いと思います。

 

以前の回でも書いたようにベーシック・インカムは「小さな政府」と親和性が高いと言われています。

 

私、暮らしやすければ政府が大きかろうが小さかろうが、何主義だって構わないんです。

全く異なる方法でも暮らしが良くなり幸せに近づけるなら、それでも良いのですが、「大きな政府」を目指してそっち経由で「良くして行く」のが遠回りの気がしてならない。

 

私がベーシック・インカム良いねと思う理由の一つに、「経済力=政治力」の強い人達にとっても良いシステム=実現性が高いと思うからです。