これで良いのか?貧困ビジネス
ベーシック・インカム反対論に反論3 ④ 後編
前編はコチラ
例の保育園炎上の結末 それってベーシック・インカムみたいなもんじゃね? - すべての働きたくない人へ
②低額の宿泊所
そういうものが、既にあるにはあるんですよね。
2010年の調査で、全国に488施設あり、約1万5000人が入所している
だそうです。
これが最近、ちょっと注目されたのは「ユニティー出発」と言う施設の経営者が脱税で捕まった時ですかね。
恐らく、その後にワッと情報が出てきてるんじゃないかと。
それが2014年のようなので、やっぱり、この辺の問題を知った上で萱野稔人が同じ意見かは分かりませんが…
脱税は別問題として、貧困層を相手にした商売、それ自体は私は別に悪いことじゃないと思います。
飯が粗末だろうと、部屋が粗末だろうと、それが値段と吊り合っていて、そのサービスを受ける側に利益があり納得しているなら良いじゃないかと思うのです。
これが問題だったのは
・金を自由に使わせない。ギリギリまでピンはねしてた。
・「追い出すぞ」等と脅してコントロール。
・「仕事禁止」等のルール
要するに抜け出せないように囲い込んでいた。
でも肝心なのはユニティー出発の経営者が捕まったのは、あくまで脱税したからであって、提供サービスが劣悪だったから捕まったんじゃないと言う事。
そりゃ、善意からでなく、「商売」としてやってるなら入所者には永遠に生活保護を受けていて貰った方が確実。
それを囲い込むのは合理的な判断ですよね。
システム的には社会復帰させるようなモチベーションは無い。
真面目に善意から同じような施設をやっている所もあるんでしょうけど、システム的に「ユニティー出発」化するのを防ぐ手立てはあるんでしょうか?
こうなってしまうのは、生活保護のシステムの問題でもあると思うのですが、要するに今のシステムのまま、こういった施設をただ増やしても、何がが改善するように思えないのです。
はたして貧困対策になっているのか?
ズルい経営者が得してるだけじゃないのか?(しかも出どころは税金)
これが国民の豊かさに繋がるのか?
それでも「ホームレスに寝床と飯を与えて生活レベルを一段上げた」と言う意味では全くムダでは無いのでしょうし、雇用も発生はしている訳ですが、「これで良いのか?」と言う言葉がどうしても湧き上がってきてしまう。
これが無条件のベーシック・インカムなら、貰う方はネットカフェに泊まっても良いし、田舎の方の激安物件をローンで買うとか、自由がある。
そもそも全員貰うので、生活保護と異なり貰ってる人が特別視される事も無い。
そうすると、この「無料低額宿泊所」もそう言った施設、サービスと競争になる。
そうすると、今までのような無茶も出来なくなるのではないかと思うのです。
実現性の問題
萱野稔人が言いたいのは、公共事業とか公共サービスを充実させていく「大きな政府」が良い的な事ではないかと思います。
でも、現状日本はそう言った社会からかなり遠いのではないでしょうか。
公共事業は大好きなイメージですけど。
政治で力を持つ人達…
と言うか今は「経済力=政治力」な面が非常に強いと思うのですが、ともかくそのような人達は「小さな政府」志向が強いと思います。
以前の回でも書いたようにベーシック・インカムは「小さな政府」と親和性が高いと言われています。
私、暮らしやすければ政府が大きかろうが小さかろうが、何主義だって構わないんです。
全く異なる方法でも暮らしが良くなり幸せに近づけるなら、それでも良いのですが、「大きな政府」を目指してそっち経由で「良くして行く」のが遠回りの気がしてならない。
私がベーシック・インカム良いねと思う理由の一つに、「経済力=政治力」の強い人達にとっても良いシステム=実現性が高いと思うからです。
例の保育園炎上の結末 それってベーシック・インカムみたいなもんじゃね?
ベーシック・インカム反対論に反論3 ④ 前編
ベーシック・インカム反対論に反論するシリーズの続きです。
お題は↓コチラで取り上げたビデオです。
ベーシック・インカム反対論に反論3 日本は破綻するのか - すべての働きたくない人へ
今回は「現物支給の方が良い」問題を考えます。
これだけでも書いてたら長くなったので前編・後編に分割します。
まとめるのが下手なのかな…話が長くていけねぇ…
問題の概要:
主に萱野稔人の主張。
「現金を配るより、現物(サービスも含めた)支給の方が貧困率が下がる。」
具体例として「保育園を充実させる」「低額の宿泊所を用意する」等をあげていました。
「その過程で雇用も生む」
「金を配るより、金が無くても暮らしていける社会の方が良い」と。
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反論:
「金を配るより、金が無くても暮らしていける社会の方が良い」と言う考えについては反対はしないです。
それは良いと思う…
だけど現実は…?
①保育園
お題の萱野稔人xひろゆきのビデオのアップロード日が2011年の2月なので、萱野稔人も「保育園落ちた日本死ね」炎上が話題になった後の今、意見が変わってるかも知れませんが…
まず保育園の現状は今回炎上したような有様な訳です。
じゃあ、どうやって充実させるのか?
保育園増やせば良いのか?
調べると、保育園そのものが足りないって問題でも無いようですよね。
要するに薄給で労働条件が悪い。
70万人くらい資格持ってるのに働いてない保育士がいるとの事。
何故なら「保育士ではやってられない」から。
で、今回騒ぎになったからなのか、東京都では結局2万円補助金を支給するとのこと。
(関係ないけど、舛添さん、この角度だとアントニオ猪木にちょっと似てるな…)
結局現金配る事になったと。
これは要するに限定的なベーシック・インカム見たいなもんですよね。
で、これがちょっと問題なのは…
じゃあピンはねとか中抜きされるんじゃないの?
結局保育士はいくら貰えるの?
2.保育士だけ?
介護士とか、他にも薄給の仕事沢山あるけど…
保育士vs介護士 的なルサンチマンがまた生まれるんじゃないの?
だったらいっそ全員に直接配るベーシック・インカムにしちまえと思うのです。
後編へ続く
マウンティング社会vsルサンチマン社会
ベーシック・インカム反対論に反論3 ③
ベーシック・インカム反対論に反論するシリーズの続きです。
お題は↓コチラで取り上げたビデオです。
ベーシック・インカム反対論に反論3 日本は破綻するのか - すべての働きたくない人へ
今回は「スティグマ(マイナスの刻印)は無くならない」問題を考えます。
概要:
視聴者の意見で
「今の社会では"働いている事が当たり前"なので働いていない人は肩身が狭いが、ベーシック・インカムが導入されればそうした肩身の狭さが解消されるのでは?」
と言う物があり、それに対する彼等の回答は
「ベーシック・インカムにしても、そうなったらなったで"働いてる事"がステータスになったりして無職が馬鹿にされる状況は変わらない。人は自分より下を見下したい生き物だから」
「今とは違うスティグマが生まれるだけだ。」
との事でした。
「肩身が狭い」「後ろめたい」「馬鹿にされる」ような状況をスティグマと表現していました。
格付け、「どっちが上だ下だ」みたいなものが無くならないだろうと言う意見には同意します。
その上で二点思った事があります。
①故に「誰も働かなくなる」事は無い。
萱野も、ひろゆきも、それ以外のベーシック・インカム反対論者にも多く見られる意見に「ベーシック・インカムなんてやったら誰も働かなくなる」と言うものがあります。
しかしベーシック・インカムに反対していた筈の萱野・ひろゆきが視聴者の意見への反論で自ら言ってしまったその「人間はマウンティングを止められない」習性故に、「誰も働かなくなる」事は無いと思うのです。
仕事が一つのステータスになるから。
でも、そうなった社会は、今の社会とは「働く動機」が大きく違っていると思います。
多くの人が「見栄の為」「マウンティングで上を取る為」「承認欲求を満たす為」に働くようになる。
では今は、多くの人は、何のために働いているのでしょうか?
「仕事辞めたら生きていけるだろうか?」みたいな恐怖、不安から働いている人が多数いるのではないでしょうか?
追い立てられるように強迫観念から働くような生き方は「仕事依存症」ではないか?
そのような働き方が健康的でしょうか?
「働くことは美徳」見たいな事を言いつつ、実態が「依存症」だとしたら、それは美しいのでしょうか?
要するに、「マウンティングで上を取る為」なんて言い方をすれば下品だとか嫌な感じがするかもしれないが、「辞めたら死ぬ」見たいな脅迫観念に追い立てられて働くよりもずっと健康的だと思うのです。
②スティグマの質が転換する?
スティグマの正体って何なんだ?
単純に言えば「攻撃」を受ける原因、落ち度みたいなもの。
「無職」に限らず色々なスティグマがあると思います。
例えば「非正規」とかもそうかも知れません。
「生活保護」は明らかにそうでしょう。
全然違うジャンルでも色々あると思います。
こんな事を考えていたらフト思いました。
「正直ニートとか無職に対してはそこまでキツい風当たりは無いのでは?」
何故?
それは多分、上位グレードの「生活保護受給者」がいるから。
生活保護に対するスティグマはもう大分ヒドいと思う。
イメージの挽回が不可能と思えるほどに。
そして、ここで「攻撃」は更に分類出来る事に気が付きました。
マウンティング(見下し)型とルサンチマン(妬み、怒り)型です。
現状、無職の感じるスティグマの正体はマウンティングだと思います。
そして生活保護のスティグマの正体はルサンチマンでしょう。
無職は馬鹿にされる程度だけど、生活保護は妬まれ憎まれる。
それは「俺はこんなに苦労して働いてるのに、楽して贅沢しやがって」見たいな感情だと思います。
今や生活保護は「特権階級」のように見なされる存在になってしまった。
今の社会はルサンチマンがあふれている。
それ自体が結構ヤバイ状況な気がするんですけどね…
具体的には最近話題になった「保育園落ちた日本死ね」問題とか。
あの攻撃性は何かと考えたらルサンチマン型でしょう。
保育園に入れたvs落ちたの構図だけでなく、色々飛び火もしてるようです。
どこかで「自分はそれを見越して地方に引っ越す等の努力をした。努力もしなかった奴が贅沢言うな」なんて意見も見ました。
しかしこの意見については、何で怒ってんだこの人?と思いました。
自分の判断を「損」「マイナス」と考えているのでしょうか?
でも、この人は、考え方一つでマウンティングで上取る事も出来るんですよ。
賢明な判断をし、要領良く行動し、保育園に入れる事に成功してるのだから。
「情弱乙www」とか「東京でまだ消耗してるの?」とか言える。
他にも
「子供も保育園も抱っこ紐も非正規童貞の俺からすれば手の届かない贅沢なんだよ 」
なんてのもありました。
分かるわ~その気持~
これも典型的なルサンチマンですね。
もう敵対関係、憎み合いのベクトルがグチャグチャですわ…
さて、ここで問題です。
マウンティングとルサンチマンはどっちが質が悪いでしょうか?
攻撃の矛先を向けられる立場で想像すると、ルサンチマンの方が怖いし危ないと思います。
マウンティングそのものはどこまで行ってもテロ、物理攻撃には到達しないと思うんですよ。
それに囚われて強迫観念になれば分かりませんが…
上記の「地方で保育園に入れた」例のように、考え方一つで立場をひっくり返す事も出来る。
私のスタンプも要するにそう言う事をやっている訳です。
ルサンチマンは「石投げられやしないか?」とか心配になりますし、最悪テロとか通り魔化する可能性もある。
で、結論に持って行くと…
①の方で考えたように、ベーシック・インカム後の社会は「マウンティング社会」になるかも知れません。
でも、「俺はこんなに苦労して働いてるのに…」的なルサンチマンは減ると思います。
そこまで仕事に脅迫的にしがみつく必要が無くなるから。
全体的に皆「余裕」が出てくるでしょう。
ちょっと今回は余計な話になりますが、地方移住もしやすくなるかも知れませんね。
仕事の心配がグッと減る訳ですから。
ベーシック・インカム反対論に反論3 ②社会は回らなくなるか?
ベーシック・インカム反対論に反論していくシリーズ3回目の続きです。
前回の記事はコチラ↓
ベーシック・インカム反対論に反論3 日本は破綻するのか - すべての働きたくない人へ
今回はあのビデオで始終話題に出ていたもう一つの問題
「仕事が淘汰され社会が回らなくなるんじゃないか」問題を考えます。
・ベーシック・インカムで全員、最低限の生活が保証されるならば、最低限の生活を保証するためにあった「最低賃金」は意味をなさなくなり廃止される。
・そうすると例えば「時給1円」でも合法となり、全ての仕事の賃金は低下する。
・時給1円でも人のやりたがる仕事、例えば芸能人とかは困らないが、便所掃除は誰もやらなくなるだろう。働かなくても生きていけるし。
・消防士等、危険な仕事も誰もやらなくなり、社会は回らなくなる。
反論
・最低賃金が無くなるのはそうかもしれない。
・「掃除されない便所」は出てくるかもしれないが、あらゆる便所が汚いままにはならないと思う。
何故なら…
例えばデパートの便所が汚かったらどうなるか?
クレームも来るだろうし、客も減るだろう。
よってデパートとしてはやらざるを得ない。
「1円」では「便所掃除のバイト」は集まらなくなるかもしれないが、 それでも誰かがやらざるを得ない。
ではデパートはどうするか?
社員にやらせるだろう。(て言うか、今もそうなんじゃないの?)
社員にその余裕が無かったり、どうしても嫌がるならもっと高い時給を出さざるを得ない。
時給が高ければやろうと思う人間も出てくるだろう。
公園等の公共施設も同じ。
時給1円にしたら便所掃除のバイトが皆辞めて、その後クレームが来るようなら結局他の仕事をしている公務員なりを回さざるを得ない。
それで回らないならもっと高い時給を出さざるを得ない。
・消防士はどうか?
確かに消防士は便所掃除と違って「とりあえず誰かが代わりにやる」と言う訳にはいかない。
また「時給1円」にしたら確かに相当辞めてしまうかもしれない。
しかし、元々「時給1円」と言う想定が極端過ぎると思う。
最低賃金が無くなる事によって、全体の給与水準が下がるのは事実だとしても、「辞められすぎて困る」ポイント以下には下げられないだろう。
よく「曲線がぶつかる点、良い具合の所で落ち着く」事を示すグラフありますけど、あの理屈です。
そもそも、今だって消防士やってる人は「給料が良いから」やってるの?
ちょっと調べたらこんなの出ました。
「消防士だけど給料安くてやってられない」と言う愚痴です。
知恵袋だし、本当かどうかは分からないけど、具体的な数字も出てて信ぴょう性はある感じ。
コレ見る限り全然高給じゃなさそうですね。
でも、仮にこの知恵袋で話題に出ている噂の「年収700万」が事実だったとしても、消防士なら危険度から考えて個人的には高給とは思わないですけどね。
給料だけがモチベーションでやってる人は今だって別の仕事してるのでは?
逆に、ベーシック・インカムで収入の底上げがされれば、この知恵袋の「やってられない」と言う相談者も豊かになるのでは?
ここまでがまともな反論です。
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思考のお遊び(妄想編)
あのビデオも結構極論振り回してふざけ半分な感じなんですが、例えば「警察も皆辞めて北斗の拳みたいな世界になる」とかも言ってました。
"今までは「ヤクザがホームレスを養子にして生活保護を受けさせて…」みたいな事があったけど、ベーシック・インカムがはじまったらターゲットは誰でも良くなる。
支給日に適当に弱そうな奴から巻き上げれば良い。" 的な事を言ってました。
上記のまともな方の反論の理屈で「それは無い」と思いますが、考えると面白いので、仮にそうなったとしましょう…
貧困ビジネスって言葉がありますね。
今の所「貧困につけこむ」「貧困を食い物にする」的なネガティブな使われ方ですが、ベーシック・インカムがはじまって、ベーシック・インカムだけで生活しようとする人が増えた場合、そして上記のような北斗の拳の世界になったら…
悪い意味じゃなく、「ベーシック・インカムだけで生活しようとする貧困層」を相手にしたビジネスも色々出てくると思うんですよ。
例えば、警察が機能しなくなったら用心棒ビジネスなんか成り立たないだろうか?
デリバリー用心棒組合見たいなものを作って、携帯とかメールとかアプリなんかで依頼が来たら近場の用心棒が駆けつけて警護、もしくは復讐する。
しっかり復讐する前例を作っておけば、そのサービスに入っている事自体が抑止力になる。
そのサービスのステッカーとかを見える所に貼っといて。
「セコムに入ってる家にはビビって泥棒が入らない」みたいな。
え?誰が用心棒やるのかって?
この話の前提では警察は殆ど辞めてる事になってるので人材は沢山余ってると思いますよ。
それに、「弱いやつから巻き上げる」のは嫌でも「大義名分があれば暴力ふるいたい」人って結構世の中にいると思うんですけどね。
割りとまともなヤクザも参入するかもしれませんね。
今だって風俗とか一応法律の範囲内で稼いでるヤクザもいるんじゃないですか?
それと同じですよ。
常勤じゃなくて出来高制とかなら基本働くの嫌いな人も気が向いてちょっと小遣い欲しい時に出来ますしね。
最近、電力自由化とかで「携帯と固定回線ネットと電力をセットにすると安くなる」とかやってますけど、大手なんかはそう言うのに組み込むかもしれない。
ダミーの防犯カメラとかありますけど、あんな感じでダミーの「用心棒組合ステッカー」とかも商品化されるかもしれない…
そんなこんなで結果、案外秩序は保たれるんじゃないかと言うが私の予想です。
その仕事、いつまである?実はノンビリしてる場合じゃないのでは…
人工知能が碁の名人に勝ったってニュースになってますね。
チェス、将棋はもう人間が負けてたけど、碁はまだしばらく大丈夫だろうとか言われてたらしいですが、思ったより早くこの時が来てしまったと。
その話、TVのニュースで見たんですが、同じ番組でこの話題もしていました。
後10~20年で49%の仕事がロボットで出来るようになると。
多分大丈夫な職業リストと、ダメそうな職業リストが載ってるんですが…
「大丈夫リスト」の方も個人的には「え?マジで?いや無くなるでしょ…」
と思えるのが結構あります。
ザッと挙げていきましょうか…
まずアナウンサー。
生放送のMCとかならともかく、原稿読むだけなら初音ミク的なバーチャルアナウンサーで可能なのでは…
今よりもっとリアルだったり、表情豊かになってるだろうし。
インテリアコーディネーター?
上記のTV番組では「既にある人工知能サービス」として服のコーディネートしてくれるアプリの事扱ってましたけど…
カメラマン?
今何にでもカメラ機能付いててしかもどんどん高画質化している。
ドローンみたいな物も出てきた。
無差別に色々な角度から撮影しておいて、後で良い所使う的な事になるのでは…
講師、教員?
最近、塾とか学習教材のCMをTVなんかでも盛んにやってますけど、タブレットとかスマホで勉強出来るってウリにしてますね。
こう言うの。
タブレットで授業がうけられます! | 東進ハイスクール 平塚校 大学受験の予備校・塾|神奈川県
ナマで分かり難い先生に教わるのと、ビデオで分かりやすい先生に教わるの、どっちが良いんでしょうね?
言うまでもないですね。
最近炎上してるニュースで、教員が指導ミスして生徒が自殺したって事件ありましたけど、「勉強が分かり難い」どころの話じゃない。
かえって学校行かせることで害になってる。
もう学校行く意味あんま無くね?
既に相当機能不全起こしてると思うんですけどね。
将棋とか碁だけじゃなくて、クイズで既に人間に勝ってるんですよね。
上記のTV番組でも「未来の光景」として投資のアドバイスをする人工知能のミニドラマやってましたし。
って言うか、調べたら未来どころか既にあった。
「ここ5~10年で欧米に広まった」って…
日本でもあった。
デザイナー、ディレクター、編集…?
↓例えばコレはサイトとかアプリのデザインに関する記事ですが…
サイトやアプリのユーザビリティを向上させる35のポイント | sogilog
他にもユーザビリティとは異なる方向で「開きたくなる広告のテクニック」とかそう言うサイトとか書籍も良く見かけます。
要するに、人間工学とか心理学とかに基づくような「再現可能」「正解のある」テクニック、ルールの組み合わせならば機械的に出来ちゃうのでは?
俳優?
以前バットマンの映画で危険なシーンをCGで表現したら実写と区別がつかなくて俳優が「俺の仕事を取るな」と怒ったと言う話を聞いた事があります。
調べてみたら1997年の事だったのか…
作詞家、漫画家…?
上記のTV番組で「星新一」を学習させた人工知能に書かせた「星新一の新作」(※星新一はもう死んでます。)を披露してましたが、本当にソレっぽくて驚きました。
秋元康を学習させて新作とか、藤子不二雄学習させて続編とか、そう言う事はもう少しで出来ちゃいそうな勢いですね。
そして次の段階として誰かと誰かのハイブリッドとかも出来るでしょうね。
おまけ
アルファ碁の記事を探しに行ったら関連記事でこんなのも見つけました。
5年後になくなっているもの
USBメモリとか。確かに…
こう言うのも面白いですね。
色々挙げていけそうだ。
そんな訳で、一流どころはともかく(コストの問題もあるので)、二流三流の仕事は思いの外早く機械に取って代わられるのではと思うのです。
大変だ!ベーシック・インカムを早く実現しないと!
ベーシック・インカム反対論に反論3 日本は破綻するのか
ベーシック・インカム反対論に反論するシリーズ3回目です。
反論を考えながら自分も勉強になっております。
そうです。趣味は勉学でございます。
…嘘です。
ベーシック・インカム、意外と奥が深いですね。
考えだすと、関連する事がどんどん広がっていって正直混乱して来ました…
さて、今回のターゲットはコチラのビデオ
ビデオ長いので概要をまとめると…
始終話題にしていたのは概ねこの二点
・財源の問題
・仕事が淘汰され社会が回らなくなるんじゃないか問題
他、扱いは少なかったけど面白そうなので押さえておきたい点
・スティグマ(マイナスの刻印)は無くならない
・現物支給の方が良い
・「給料が安いのは仕方がない」問題
・社会参加で人間は鍛えられる
このビデオの話だけで長くなりそうなので何回かに分けて進めます。
今回は財源の問題に絞ります。
財源の問題
ではまず財源の問題
ひろゆきが「足りない」と言って出していた数字は「予算」である「社会保障費」を元に言っているようです。
これだと国民一人あたり2万くらいにしかならないと。
一方、ベーシック・インカムシリーズ1回目で取り上げた山崎元さんの「月5万」の根拠はこちら「社会保障給付費」と思われます。
ここから医療を抜いた額ですね。
正直私も今回調べるまで、この「社会保障費」と「社会保障給付費」の違いを知りませんでした。
調べて理解した知識でザックリ言うと…
「社会保障給付費」は実際支払った額で、その財源の内訳は「社会保障費」も含みますが、年金や健康保険、失業保険等の収入も含むとの事です。
逆に言うと、それらは「税収」に含まないんですね。
初めて知った…
後はその辺の組織が運用した運用益なんかも入っているようです。
ここで2つ疑問がわいて来ました。
①そもそも、ひろゆきが根拠にした一般会計予算も4割くらいが借金。
ベーシック・インカム以前に現状既に色々足りてないのでは?
②それを無視したとしても、「社会保障給付費」は高齢化でどんどん増えているとの事。
一方、「社会保険料収入」は減っていくでしょう。
少子化もあるし、現役が減るので。
つまり、何れにせよベーシック・インカム以前に借金問題は大丈夫なの?と。
こうしてベーシック・インカムから脱線して国の借金の話にどんどんハマって行ってしまったのですが…
…正直、分かりません。
大丈夫なのかどうか…
庶民感覚で単純に考えれば「借金増えるのはマズいだろう」と思うのですが、「破綻しない論」も沢山あります。
一番わかり易かったのは麻生さんのコレ。
「父ちゃんと母ちゃんが家庭内で金の貸し借りしてるようなもんだ」と。
もうちょっと理屈っぽい新し目の記事ではコレとか。
それなりに説得力がある。
一方、その記事に対する反論がコチラ。
ナルホド。
これもそれなりに説得力がある。
と言うか、この記事の定義する「破綻」なら既にはじまっているとも言える…
結局、「破綻する論」も「破綻しない論」も沢山出てくるし、「そもそも借金は別に悪いことじゃない論」とか「むしろ変に借金返そうとすると不況になる論」とか…
それぞれ単独で見るとそれなりに説得力あるんですよね。
だから、ここではそのどちらにも立たず、両方のパターンでベーシック・インカムが出来るか考えてみます。
①全然大丈夫パターン
コッチは簡単です。
要するに心配せず現状の延長で考えれば良いから、山崎元さんの計算でOKと。
②ヤバイ。破綻するパターン
ベーシック・インカムやらなくても増税が必要ですね。
じゃあ、どこから取るのか?
前回の記事で触れたように、昨今「金持ちが、法人が逃げる」「グローバルな競争に勝てない」とか何とか言って取れる先がどんどん狭くなっている。
皆嫌がる増税。
誰に負担させようかと言うババ抜きみたいですね。
政治力の強い人達は消費税を上げたがっているようです。
ただ、消費税増税されると貧乏人はたまったもんじゃないですね。
でも、貧乏人でも受け入れられる場合があります。
それこそベーシック・インカムです。
毎月支給があるなら多少消費税が高くとも多くの人は受け入れられると思うのです。
つまり消費税を上げる引き換えにベーシック・インカムをする訳です。
消費税をガツンと上げて一気に財政再建をするチャンスと言うか、突破口になりうると思うのです。
ベーシック・インカム反対論に反論2
ベーシック・インカム反対意見に対して反論していくシリーズ二回目です。
今回のターゲットはコチラ。
書いた人は前回の記事と同じ筈井利人さんですね。
タイトルが「虚妄」とか「デタラメだと証明」とか随分煽ってますね。
よっぽどベーシック・インカムが気に食わないのでしょうか?
記事の趣旨は「ベーシック・インカムの利点、"小さな政府"はウソだ」と言う事で、その例としてベーシック・インカムそのものではなく、似たシステムで実際アメリカで導入されている「給付付き勤労所得税額控除(EITC)」を取り上げています。
これは、「負の所得税」とか言われるものに近いシステムで、要するに一定以下の所得しか無かった人は所得税が逆に貰えると言うものです。
で、その「給付付き勤労所得税額控除(EITC)」を導入したアメリカでは、
1.貰える額が段々上がっていった。
2.「子供が何人いたら幾ら」と言った加算条件が足されていった。
ゆえに「小さな政府」じゃないじゃないか!
と言う主張ですが…
そもそも導入目的が違う
「給付付き勤労所得税額控除(EITC)」をWikiで見てみたら初っ端にイキナリこう書かれていました。
低所得の労働者の勤労意欲を高めることを目的として設計された制度。1975年に控えめに制定された後に徐々に拡張されてきた。
そもそも目的が「小さな政府にすべく」導入したのではなかった。
しかも、元々「控えめ」にはじめていた。
まあ、最初は低額で様子見ようとしたんじゃないですかね?詳しい事は知らんけど。
後、インフレの影響とかもあるんじゃないですかね。
蛇足だけど軽くツッコミ
「小さな政府」の話から逸れるのですが矛盾点なので一応突っついておきます。
筈井利人さん、前回は「ベーシック・インカムをやるとどんどん貧困になる」と書いていました。
そして、今回の記事ではベーシック・インカム=「給付付き勤労所得税額控除(EITC)」として話を進めています。
であれば「給付付き勤労所得税額控除(EITC)」をやると「どんどん貧困に」なると言う理屈になると思いますが、Wikiにはこんなことも書かれていました。
現在においては給付付き勤労所得税控除制度は米国における貧困防止のための主要なツールの一つになっている(支給額を除いた貧困率の統計においても貧困防止の効果が現われている)。
そもそも、そんなにダメなシステムなら1975年から今まで続いているでしょうか?
そもそもベーシック・インカムと違う
ベーシック・インカムにすると何故「小さな政府」になるのか?
前の記事の繰り返しになりますが、もう一度まとめておくと…
1.生活保護とか年金等と一本化できるから、それに関わる仕事、公務員を減らせる。
2.無条件に全員に配るので、「受給資格があるかどうか」の調査が必要ない。
ゆえにシンプルで「小さな政府」だと言うことです。
「給付付き勤労所得税額控除(EITC)」はこの1も2も満たしていない。
「小さな政府」になる訳がない。
前に引用した部分ですがもう一回貼っときます。
たとえば、ベーシックインカムで100兆円配るがそれに関わる公務員が1000人である政府と、社会保障支出は70兆円だが、それに関わる公務員が1万人いる政府とでは、実質的にどちらが「大きな政府」だろうか。
筈井利人さんは額が上がっていく事を非常に問題視してるようですけど、「小さな政府」かどうかは単純に額だけの問題ではないのです。
政府がどれだけ面倒を見るか(口出しをするか)の問題です。
問題の捉え方がおかしい
フリードマンは社会保障の行政事務が簡素化されることを負の所得税のメリットの一つと考えた。ところが皮肉なことに、もし簡素化できた場合、コストの増大に拍車をかけることになる。それまで面倒だった給付金の申請手続きがしやすくなり、申請者数が増えると見込まれるからである。
これは余計な事書いちゃったんじゃないかなー
電器屋とかスーパーでよくポイントありますよね。
100円につき1ポイントが貯まって、ポイントは買い物で使えます的な。
有効期限があるタイプだと、有効期限までに使わないでムダにする人が何%かいるそうですね。
で、それはその分、店側にとって「得」だと。
要するにそう言う構図で見てるんでしょうかね。
今までは手続きが面倒だったから、本来貰えるはずの人の中にも貰ってない人がいた。
それを手続き簡単にしてそう言う人達が本当に貰っちゃったら「損」じゃないか!
的な。
商売の話で、店と客の関係ならば分かるんですが、税と社会保障の話でこの構図はおかしくないですか?
じゃあ今までは払いたくないからワザと複雑にしてたのかと。
それを良しとするなら分かりにくくて複雑なほど良いシステムと言うことになる。
ハッ!?
ナルホド…
確かに、それで足切りしまくって、「結果的に面倒はほとんど見ない」ならある意味「小さな政府」って事か…
お主もワルよのう…
でもコレをあからさまにしたら、税って何なんだ、政府って何なんだって事になりませんか?
ちょっと脱線した感じですが、要するに「本来貰える資格はあるが、今まで手続き面倒で貰えてなかった人」が貰いだした事によって困窮したり破綻するシステムならそもそも設計が間違ってると思うのです。
公平感の問題
負の所得税は一部の人々から税金を取り立て、それを別の人々に与えるシステムである。与えられる側は政治的関心が高くなるから、議会で多数派になり、少数派に税金を強いることになりかねない――。
筈井利人さんご自身が前回の記事でも書いているように、法人や富裕層への増税も既に「海外に逃げる」等を理由に躊躇われているので、必ずしも与えられる側の方が政治力が強くなるって事も無いと思うのですが…
それはともかく確かに、「負の所得税」だと「払う側」と「貰う側」に分かれてしまうので感覚的に不公平感を抱かせるとは思います。
何故「負の所得税」とベーシック・インカムが混同、同一視されているのかと言うと、どうやら計算式がほぼ同じであり、分配の結果も同じになる為らしいです。
ただ、過程も運用の仕方も異なる。
高所得者は「負の所得税」でもベーシック・インカムでも結果的には同じぐらい損なのでしょうが、ベーシック・インカムでは「負の所得税」と異なり高所得者も公平に「貰う側」にもなるのです。
それから、「負の所得税」はその名の通り「所得税」に限定されていますが、ベーシック・インカムは財源を所得税に限っていない。
例えば消費税を財源にすれば低所得者も低所得者なりに払う事になる訳です。
次回以降にも関連して行く話ですが、個人的には色々な理由から、全部とは言わないまでも財源は消費税を主にした方が良いと思っています。